竹内結子主演の『ダンダリン』は労働基準監督署を舞台に展開されていくドラマですが、皆さん、このドラマに時折出てくる専門用語はおわかりですか?
中には難しい専門用語もあってややこしいですよね。
そこで、今回は、2話で登場した『最低賃金法』について解説していきます。
<h2>最低賃金法ってどんな法律?</h2>
ダンダリンの舞台である労働基準監督署で用いられる用語は、結構ややこしい物もたくさんあって、実際出演者泣かせな部分もあるらしいですね。
▼ダンダリン(第2話)で最低賃金法が出てきたシーン画像
法律ってどうしてこんなにややこしく出来ているのでしょうか?
本当に不思議なものです。
ところで、第2話にも登場した『最低賃金法』について皆さんご存知でしょうか?
きっと知らないという方も結構多いことでしょう。
そこで、どんな法律なのか解説していきますね。
最低賃金法は、賃金の低廉な労働者について、賃金の最低額を保障することにより、労働条件の改善を図り、もつて、労働者の生活の安定、労働力の質的向上及び事業の公正な競争の確保に資するとともに、国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする法律です。
と言ってもなんだかややこしいですよね。
要は、アルバイト・パート・派遣労働者など、労働者として正社員より立場の弱い方であっても労働に応じて最低保証金額が保証されている法律なのです。
したがって、試用期間だからその期間は無料で働いてもらうというのは最低賃金法に違反しているので違法行為になるわけ。
では、この最低賃金法は何があっても守らなければいけないかというと、一部だけ例外が認められています。
それは、精神又は身体の障害により著しく労働能力の低い方、試の使用期間中の方、基礎的な技能等を内容とする認定職業訓練を受けている方のうち厚生労働省令で定める方、軽易な業務に従事する方、断続的労働に従事する方に関してのみ、使用者(雇い主側)が特例許可申請書(所定様式)2通を作成し、所轄の労働基準監督署長を経由して都道府県労働局長に提出し、認可されて初めて減額が出来るわけ。
一応、試みの試用期間中の方への最低賃金が減額出来ることは、特例処置として出来るが、それはしっかり労働局の許可を受けた上で行えるわけであって、基本的に勝手に賃金を下げることは出来ません。
ちなみに、この最低賃金をもし違反したらどうなるかというと、雇い主は労働者に対してその差額を支払わなければいけません。
地域別最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、罰則(50万以下の罰金)がかせられてしまうこともありますので、くれぐれも注意してくださいね。
なお、特定(産業別)最低賃金額以上の賃金額を支払っていない場合も、労働基準法によって罰則(30万以下の罰金)が定められているそうなので、雇い主はしっかり最低賃金額以上の給与を労働者に支払いましょう。
▼最低賃金法解説映像
最低賃金法に関して簡単に説明しましたがご理解いただけましたか?
雇い主は、労働者がしっかり働けるように、保証された最低賃金額以上の給与を支払わなければいけませんし、逆に労働者はそれだけの額を頂いているのですから、しっかり働かなければいけません。
賃金は労働に対する対価として支払われるものです。
そのことを労働者もしっかり理解して労働し、最低賃金以上の額をしっかりいただきましょう。
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